好きなモノが形を変えるとき
私は物心ついたときから何かの・誰かのファンだった。
長いものだと20年ほどずっと好きでずっとファンでいるバンドがある。このバンドを軸に生きてきたと言っても過言ではない。なんせ人生の半分以上は彼らのファンなのだから。
そして最近は、このバンド同様にSexy Zoneと、ある若手俳優のファンでもある。
私はこれだけの年月を何かしらのファンとして生きてきたけど、自分がファンとなり力を入れて応援し、活動を追いかけているグループの解散、脱退、そして死を経験したことがない。
これは本当に運の良いことなんだと思う。
特にバンド界隈なんて解散や脱退は日常茶飯事に行われているのに、だ。
私がジャニーズの世界に目を向けるようになった今年、立て続けに様々な出来事が起きた。
ある人は事務所を辞め、グループを抜けた。
ある人は活動を自粛し、再開した。
ある人は留学を決めた。
そして、今年の7月8日、渋谷すばるくんは関ジャニ∞として最後のパフォーマンスを披露した。
私は関ジャニ∞のファンではない。曲だってほとんど知らない。
好きか嫌いか聞かれれば、「嫌いじゃないよ。特別好きってわけでもないけど。でも仲良さそうなグループだよね」と答えるだろう。
そう、仲が良さそうなのだ。ファンじゃない私から見ても、仲が良さそうだと感じるくらい雰囲気の良いグループだから、そのグループから誰かが抜けるということが衝撃だった。
前述したように、私には好きな人がいなくなるという経験をしたことがない。だからeighterやすばるくん担当の人の気持ちは分からない。
分からないけど、でも、分かる。
とてつもなく悲しいことも、胸が苦しくぎゅうぎゅうに痛く感じることも、心がズタズタになってめちゃくちゃ辛いことも、ただひたすらに寂しく、残念に思う気持ちも、ただ広がる虚無感も、分かる。すごく分かる。
だって、ファンでもない私が泣いてしまうくらいだ。LIFEを叫ぶように、全身全霊で演奏する7人を見ていたら、寂しくて、悲しくて、泣いてしまった。
LIFEを歌い演奏する7人を見ながら、私はぼんやりとSexy Zoneの解散や誰かの脱退を考えてしまった。
彼らは若い。関ジャニ∞と比べたら10歳以上も年齢が違う。
これから先の活動の中で、他にやりたいこと、進みたい道を見つけてしまうかもしれない。貪欲で、努力家で、向上心のある彼らのことだ。ここではない、別の場所に行きたくなるかもしれない。
私が想像した未来は、決してゼロではないと思った。
とてつもなく怖くなった。ゾッとした。彼らに限って絶対あり得ない、そう思いたいけど、“絶対”なんて無いことを2年前に私は知ってしまった。
人は変わる。成長する、変化する。だから将来どうなるか分からない。
彼らが何かを決断したとき、私がどんな気持ちになるか今は全く分からない。今は想像もしたくない。しちゃったけど。
だからこそ、今この瞬間私の中にある大好きだという気持ちを思い切り使って、できる限りの応援をしたい。今の彼らを見逃したくない。
何より彼らを、そして彼らのファンであることを思い切り楽しみたい。将来感じるかもしれない後悔がなるべく少なくなるように。
でも、やっぱり私は永遠であってほしいと我儘を言ってしまうんだけどね。